あきんど、柿の葉を食べる。
この時期の夕飯は思い立ったように、柿の葉の天ぷらが出る。
と、いっても、料亭に住んでいるわけではないので、正確には
「柿の葉の天ぷらを出す」
何時間も運転してクタクタのあきんどにに、夕暮れ終わり、夜の始まりくらいになっておかんはボールを押し付ける。
柿の葉を採ってこい
と言う。
暗くなり始めの気温の下がってきた庭で一人寂しく柿の葉をむしる。
あめゆじゅとてちてけんじゃ
※宮沢賢治「永訣の朝」より。
変だな。
同じ取ってこい、でも、受け取る側の気持ち一つでこんなに哀れな気持ちになるのか。
なんか、マッチ売りの少女
の気持ちが分かる。
「マッチ、マッチは要りませんか~」
「このマッチが売れるまでうちに帰れないんです・・・」
「おねがい。だれか、マッチを・・・」
ボールを持って一人ぶつぶつつぶやく。
誰が見ても、変な人。
ようやくおかんの腹の足しになるくらい採れた。
結論。
旨い!柿の葉、旨いよ!
若葉しか食べれないので、この時期だけの食べ物だと思うが、びっくりするほど良い香り。
摘みたてだから?
庭に柿の木がある人はぜひやってみるべし。(あ、皆、やってる?)
注意事項
若葉摘む時によく見て、花の芽は摘まないこと。
実がならないので。
お茶も結構おいしい。