あきんど、山へ登る。鷹尾山~風吹岩
登山をしていました。
というほど山へ登ったことはない。
というか、子供の頃にはよく登った。
必要に迫られて。
タケノコ採ったり、山菜とったり、果物採ったり。
そもそも果樹園(っていうと途端に優雅な雰囲気が出るが、実際は「みかん畑」とか「びわ畑」)が山の中腹にあったので、山で生きていた、という方が正しいのかもしれない。
都会に出て、しっぽを隠して、都会人のふりをして生きていると、山のことはすっかり忘れた。
何年も前、誘われ、なんとなく関東近隣の山を登山。
そうか、都会の人はこんな重装備で山に登るんだ。
まちがってもジャージにヤッケに軍手に背負子なんかじゃない。
でも、木々の気に触れ、清流を眺めるのは気持ちが良かった。
が、難点があった。
恐ろしいほど、人が多いのだ。
地面からあふれる気を感じたくても、あまりの騒がしさに何も見えないくらい。
色とりどりのあでやかな登山服が、ジャングルの原色の鳥のようでもあり、異星人のようでもあり。
人がいないところで、大地とつながりたくて行くには東京からの登山は難しく、往復の登山客満員電車も耐え難く、すっかり遠ざかっていた。
たまたまご縁があり、関西で、登山。
ご縁があったグループが人混みを嫌う為、裏道を歩く。
人が少なく、山の声が聞こえる。
人は時々こうして人ではないものとつながる事が必要なのかもしれない。
とかなんとか、珍しくシリアスに書いてみたが、
実際は、いのししがすぐそばで人間などマル無視でくつろいでて、のけぞった。
おいおい、子供に危ないから近づくなと言えよ。てかそこでのんきに弁当広げんなよ。
襲ってきたらマジでケガするっていうのに、危機感なさすぎでしょ、都会人。
あんなところに「シシ鍋が」と思うあきんどは相も変わらず、田舎者。
でも、人の弁当やお菓子食ってるイノシシとかなんかマズそうだわ。