あきんど、病気になった。・・・かもしれない23 手術当日
あきんど、病気になった!・・・かもしれません。
肺に影が!
と病院から電話があってから右往左往。
いよいよ手術当日。
の朝。
病院から見る朝日。
いい天気だね。
さすがに緊張してよく眠れなかった。
その上、向かいのベッドの方が手術直後で、しかもストマ の手術だったらしく、涙声で痛い、見たくない。と言っているのが聴こえて、不安を煽る。
朝9時から手術。
8時半くらいに
「点滴とりますね」
と看護師さん登場。
廊下でストレッチの最中でした。
「お加減いかがですか」
って元気でしょ、そりゃ。
「どこも切ってないので元気です」
この8時半の女(この表現で、「ああ、あれ」って思うアナタ、ある意味オタクです)、太い針を刺す人。
手術前に点滴用に針を刺す。
採血の取りやすい肘の血管は残しておかなきゃならないから、違うところに3センチ〜5センチくらいの長さの針を入れる。
えらいキツイバンドをされて、腕を何度も擦られる。
心臓に向けてこすると血管って浮いてくるんだそうな。
って言ったって、3センチも丸見えの血管なんてそうはない。
この針、痛いのなんの。
この後手術室へ。
徒歩で。
点滴用のゴロゴロころがしながら裏街道を通る。
関係者用のカードかざすと、自動ドアが開き、手術室へ通じるエレベーターがある。
結構大人数が乗ってる。
おっちゃんも手術かな。
で、手術室前。
子供が不安にならないように、入り口の鉄の自動ドアに葉っぱや花が書いてある。
中は。
食品工場みたい。
緑の床にステンレスの機器。非常にシステマチック。
いくつものガレージっぽい番号がふってある鉄の扉の入り口があり、このゲートがそれぞれの手術室なんだって。
あきんどの入るゲートの前で、昨日手術を担当すると挨拶に来てくれた看護師さんが待っててくれた。
意外と狭い手術台。寝心地は微妙。
主治医(この場合執刀医?)の先生が普通にこんにちはー、と挨拶してくれて、ライトの準備とかしてて、なんかドラマとは違う。
先生って最後に入ってくるんじゃないんだ。
さすがに手術台に上がったら緊張する。
血圧計が恐ろしく痛い。
血圧147。
「上がってますね」と聞いたら
「全然普通ですよー。200超える人もいます」と返された。
そりゃ普通緊張するよね。
麻酔科の女の先生が「硬膜外麻酔が怖いんですって!なんでも聞いてちょうだい。不安は解消しなくちゃ」ととても親切&アグレッシブ&クレバーで、この人がやるんなら、ま、いっか、って感じ。
硬膜外麻酔とは背中に打つ麻酔のことで、そんな痛いもん、眠ってから打ってよ、と思うが、万が一の事故のために打つ時意識がある必要があるんだって。
よくあの口にするマスクから麻酔の空気が流れてきて全身麻酔がかかるように見えるが、あのマスクはあくまでも酸素だけで、麻酔は腕の点滴から入ってるんだそうな。
硬膜外麻酔は海老のようにまん丸い姿勢をとって打たれる。どうにか入り、仰向けに横たわる。
じゃあ、麻酔入れていきますよー。
徐々に眠くなりますー。
今、しびれてませんかー。
身体がだんだんしびれてくる・・・
・・・ブラックアウト。
次に目が覚めた時には手術は終わっていた。
一生懸命目を開けようとするんだけど、なかなか開かない。
話しかけられているのは分かるけど、何が何やら。
良性でしたよー。
と言われたような、ただの希望の幻聴のような、分からないまま、ベッドで部屋へ戻された。
その後色々あったが、身体が痒くて仕方がなく、なんのアレルギーだろうか???と不安だったが。
後から分かった!
肺の手術って、横向きでするだって。
意識のない人間を横向きにするのに、テープで手術台にガッチリ止めるらしい。
これ、テープ負けか!!
たしかにそんな痒さだ。
ついでに、左腕がずっとしびれてて、しかも時々痙攣して、麻酔の副作用か・・と怯えたが。
肺の手術って、腕をずっとあげた態勢で手術するんだそうな。
つまりこれ、筋肉痛!!もしくは筋違い。
麻酔が完全に切れるまでの間、痒みと腕の痛みに悩まされた。
つづく。