あきんど、病気になった。・・・かもしれない29 誰も寝てはならぬ
あきんど、手術をした。
熱が下がらん。
できれば日中も寝ていたい。
だがどうやら病院は昼間に寝てはならぬところのようだ。
何度も何度も検温やら採血やらにくる。
一度にまとめてやってくれ!
とか思うが、無理なんだろうか。
看護学生さんがやたら長話だ。
話の切り上げ方を知らないのかと水を向けてみるが・・・?
何だろう、何分間は話しなさい。
とか指示があるのか?
おばちゃん、眠りたいのよ・・・
その看護学生さんのススメで、
どうぶつの森をインストール。
なんなの、このいじめられっ子の様な感情は。
どうぶつの森って、どうぶつ達にいじめられるゲームなの???
仲良くなるために彼らが欲しいと言っているモノをわざわざ採ってきて貢いで好感度を上げる。
←これって、いじめっ子が「〇〇くん、ボク、コーラが飲みたいんだよね」ってニヤニヤ笑うのを聞いていじめられたくない子が自分のお小遣いでコーラ買って貢ぐのと一緒だよね??
自分のキャンプ場に来てもらうために彼らが欲しいと言っている家具をいくつも作る。まるで自分の好みじゃない!
←「〇〇ってゲームがあったら遊びに行ってやってもいいよ」っ小学生のいじめっ子がよく言いそうだな。
なんでコイツら満足させるために自分が好きでもなけりゃいるわけでもないものを貢ぎ続けなあかんねん。
だいたいコンセプトも決まっておらず、客の言い成りにアレコレ揃えるキャンプ場経営って、経営として失敗だから!!!!!
言われるままに要りもしないソファを不満たらたらに作ったが、まるであきんどの好みではなく、なんでこんな不快な場におらなあかんねん!と息巻いてみる。
せっかくなので作らされたソファを並べてみた。
あきんど、病気になった。・・・かもしれない28 患者はガリバー 手術直後
あきんど、手術をした。
酸素マスクをつけたまま病室へ運ばれる。
病室には酸素の供給口が付いている。
↓こんなやつ
しまってる時はこんな感じ
↓
病室へ返されたらまずこことマスクを繋がれる。
これ、ベッドの右側にあった。
で、あきんどは左肺の手術をした。
左の肺には術後数日間、管が入れられたまま。
管の先はベッドの左下に置かれた除湿機みたいな機器。
そして、右手には点滴が入り右側枕元の点滴棒にかけられて、背中に痛み止めの針を入れられ、長いチューブでペットボトルみたいなものにつながっている。
挙句。
身体のあちこちに5箇所を留められて、正しく、ガリバー。
寝返りとか絶対無理。
心からガリバーの気持ちが分かる。
もう、かわいそうやん、離したって・・・
患者の快適性とか苦痛改善ってまだまだ未開の分野なんだなあ。
あきんど、病気になった。・・・かもしれない27 手術音楽
あきんど、手術しました。
肺に影が!
と病院から電話があってから右往左往。
手術の前日に看護師さんから説明があった。
その際に
「あきんどさん、手術中に好きな音楽かけられますけど、何になさいますか?」
と聞かれた。
「麻酔してても聴こえるもんなんですか」
もちろん、聴こえない。
ただ、人は手術室に入る時緊張して脈も血圧も上がる為、少しでも和らげるのに、かけているんだそうな。
手術室には歩いて入る。
入ってベッドに横になったらピコピコ電子音が聞こえ、実験室みたいな様相で、たしかに緊張するので、あきんども血圧が跳ね上がった。
普段110-120が140台へ。200まで上がっちゃう人もいるとのこと。
で、何が良いですかー、と聞かれても、
「なんならあるの?」
意外なことに
「かなり幅広く網羅してます!」
と返された。
あきんど、日頃あまり音楽を聴く習慣がないので不意に出てこない。
・・・うーん・・・
じゃ、ケニーGを。
看護師さん驚く。
「際どいところついてきますね!それはあるか分からないので、第2候補を!」
ケニーGとは名サックス奏者で、知らない人でも聞けばほぼ、ああ!と分かるくらい有名。
第2候補・・・
ウンウン唸って。
テイラースウィフトを思いついた。
流石にこれはありそう。
本当はさ。
今、メチャハマってる
「この音とまれ!」
のCDが良かったんだけど、絶対ないだろうし、オタクがバレるし、で、口に出せなかった。
良い曲なんだけどね。天泣。
https://www.youtube.com/watch?v=8g8K7tMKPqQ&feature=share
しかし執刀する先生も自分が嫌いな音楽で手術とかだったらシンドイだろうな。
ちなみに。
緊張とあちこち見たい興奮のあまり、音楽は全く、ホントに全く、耳に入りませんでした。
なんの曲がかかっていたか、すら、知らん。
ぜひ患者さんにアンケート取ってほしいわ。
80パーセント以上の患者さんが音楽耳に入ってないような気がする。
あきんど、病気になった。・・・かもしれない26 激痛が襲う
肺の腫瘍切除手術を行い早、・・・あれ、何日?
あ、翌日の夜、だ。
いたいいたいいたいいたいいたいいたいいたい
痛い!!!!!
ちゃんと呼吸ができない。
どっち向いても(上か片側だけだけど)、痛い。
息も恐る恐る。咳とか地獄。
麻酔切れたらこんなに痛いのか!!!
痛み止め飲んだけど、まるで効かない。
なんなんだこれ。
という苦痛を味わい24時間。
原因判明。
肺の手術は肺をしぼませて切除し、膨らませて塞ぐ。その際に完全に塞がず、20センチくらいの管を脇から鎖骨の辺りまで入れておく。
で、この管から漏れ出た血と体液を出し、なおかつ呼吸で肺がちゃんと膨らんでいるか確認する。
で、肺が膨らんでくると、管を押しちゃうので、痛いらしい。
マジで、痛い。
息をするのに、途切れ途切れにするくらい、痛い。
抜いてもらいました。管。
耐えられないから。
考えてみたら抜くのも大変だけど。
麻酔して、えいやーって引っ張られる。
正直、痛気持ち悪い。
抜いた直後もしばらく痛い。
全然楽になった気がしない。
でもこれ、効いた。
翌日、痛みがグッと減った。
もちろん傷を縫ってるんだから、ピカピカってわけじゃないけど、ずっと楽に息ができるようになった。
・・・ら、今度は熱が出た。
ゲホゲホしたら痛い!
あきんど、病気になった。・・・かもしれない25 入院患者悲喜交々
あきんど、病気になった!・・・かもしれない、と言い出してから早何日?
肺に影が!
と病院から電話があってから右往左往。
肺の腫瘍切除手術を受けた翌日。
熱が下がらん。
身体が動かん。
ええ、こんなに!?
ってくらい、身体、動かない。
↑
今にして思えば、まだ麻酔が完全に切れてなかったからかもしれないけど、その時には
「肺切ったら、こんなになるんだ!!」と頭は驚きでいっぱいだった。
不思議なことに大して痛みはなく←今にして思えばまだ麻酔が切れてないから
全然動けないんだけど、お腹は空くし、ご飯はモリモリ食べられる。
一番最初の食事は恐ろしく質素だったが、それ以降は意外と工夫された頑張ってるお食事で、ウマウマ。
術後に自分で栄養価の高いものを三食作るのはなかなか大変なので、ありがたい。
同室の患者さんはご主人が毎日朝7時半に来て、夕食が出るまでいる。
仕事どうしてんだろうー、と余計な心配してたらあるとき奥さん(患者さん)がブチ切れた。
「オマエ、何、勝手に人が稼いだ金使ってんだ!!オマエも働いてこいやー!!」
と。
奥さんのお金でアレコレオヤツやらジュースやらを買って持ってきてるらしい。
髪結いの亭主???
この世はドラマでいっぱい。
怒鳴り合いになるけど、こっちも管だらけだし、止めることもできぬ。
ま、ま、穏便に。
入院、しかも思いもよらぬ手術直後、精神的に不安定になり暴言を吐く事もあると思う。
入院患者は悲喜交々。
あきんど、病気になった。・・・かもしれない24 術後
あきんど、病気になった!・・・かもしれません。
肺に影が!
と病院から電話があってから右往左往。
手術をしました。
手術直後は朦朧としてて、何が何やらまったく分からない。
めちゃくちゃ口が渇いているが、身体を起こすどころか、布団が重すぎて、中で手を動かすことすらできない。喉を潤す気力もない。
もう、ひたすら、ただひたすらにコンコンと寝る。
ドンドン熱が上がり、カタカタ震えがつき、それとともに血圧もドンドン下がる。
布団をめくる看護師さんに殺意を覚えました。
布団をめくった後、ちゃんと布団の脇を巻き込んで空気が逃げないようにしてくれる看護師さんと、寒いって言ったら電気毛布の温度を上げるだけの看護師さん。
看護師さんには資質がいる、と心から思った。
腕が時々痙攣するのが気持ち悪く、不安。
尿道カテーテル抜いてほしいけど、これを抜くってことはトイレまで歩かなくっちゃならない。
なかなか歩けずなやましい。
ほんの少し歩いたら眩暈がしてあぶら汗が流れ、低血糖の症状が出て倒れた。しばしブラックアウト。
ちなみに看護師さんがもう少し能力が高かったら、突然歩かせたりせず、ベッドの背もたれを少し起こし、しばらく上半身を起こした姿勢にしてから歩かせると思う。
ずーっと横になってた人間いきなり歩かせたら、倒れるって。
看護師さん、忙しすぎて気が回らないってのもあるけど、これほど気働きがいる、資質が問われる職業も珍しいよな。
手術直後についた看護師さん、かなり、雑な人で、かがんだ拍子に聴診器を点滴の管に引っ掛けて思いっきり引っ張った(恐ろしく痛い!)時には、マジで蹴り飛ばそうかと思った。
あきんど、病気になった。・・・かもしれない23 手術当日
あきんど、病気になった!・・・かもしれません。
肺に影が!
と病院から電話があってから右往左往。
いよいよ手術当日。
の朝。
病院から見る朝日。
いい天気だね。
さすがに緊張してよく眠れなかった。
その上、向かいのベッドの方が手術直後で、しかもストマ の手術だったらしく、涙声で痛い、見たくない。と言っているのが聴こえて、不安を煽る。
朝9時から手術。
8時半くらいに
「点滴とりますね」
と看護師さん登場。
廊下でストレッチの最中でした。
「お加減いかがですか」
って元気でしょ、そりゃ。
「どこも切ってないので元気です」
この8時半の女(この表現で、「ああ、あれ」って思うアナタ、ある意味オタクです)、太い針を刺す人。
手術前に点滴用に針を刺す。
採血の取りやすい肘の血管は残しておかなきゃならないから、違うところに3センチ〜5センチくらいの長さの針を入れる。
えらいキツイバンドをされて、腕を何度も擦られる。
心臓に向けてこすると血管って浮いてくるんだそうな。
って言ったって、3センチも丸見えの血管なんてそうはない。
この針、痛いのなんの。
この後手術室へ。
徒歩で。
点滴用のゴロゴロころがしながら裏街道を通る。
関係者用のカードかざすと、自動ドアが開き、手術室へ通じるエレベーターがある。
結構大人数が乗ってる。
おっちゃんも手術かな。
で、手術室前。
子供が不安にならないように、入り口の鉄の自動ドアに葉っぱや花が書いてある。
中は。
食品工場みたい。
緑の床にステンレスの機器。非常にシステマチック。
いくつものガレージっぽい番号がふってある鉄の扉の入り口があり、このゲートがそれぞれの手術室なんだって。
あきんどの入るゲートの前で、昨日手術を担当すると挨拶に来てくれた看護師さんが待っててくれた。
意外と狭い手術台。寝心地は微妙。
主治医(この場合執刀医?)の先生が普通にこんにちはー、と挨拶してくれて、ライトの準備とかしてて、なんかドラマとは違う。
先生って最後に入ってくるんじゃないんだ。
さすがに手術台に上がったら緊張する。
血圧計が恐ろしく痛い。
血圧147。
「上がってますね」と聞いたら
「全然普通ですよー。200超える人もいます」と返された。
そりゃ普通緊張するよね。
麻酔科の女の先生が「硬膜外麻酔が怖いんですって!なんでも聞いてちょうだい。不安は解消しなくちゃ」ととても親切&アグレッシブ&クレバーで、この人がやるんなら、ま、いっか、って感じ。
硬膜外麻酔とは背中に打つ麻酔のことで、そんな痛いもん、眠ってから打ってよ、と思うが、万が一の事故のために打つ時意識がある必要があるんだって。
よくあの口にするマスクから麻酔の空気が流れてきて全身麻酔がかかるように見えるが、あのマスクはあくまでも酸素だけで、麻酔は腕の点滴から入ってるんだそうな。
硬膜外麻酔は海老のようにまん丸い姿勢をとって打たれる。どうにか入り、仰向けに横たわる。
じゃあ、麻酔入れていきますよー。
徐々に眠くなりますー。
今、しびれてませんかー。
身体がだんだんしびれてくる・・・
・・・ブラックアウト。
次に目が覚めた時には手術は終わっていた。
一生懸命目を開けようとするんだけど、なかなか開かない。
話しかけられているのは分かるけど、何が何やら。
良性でしたよー。
と言われたような、ただの希望の幻聴のような、分からないまま、ベッドで部屋へ戻された。
その後色々あったが、身体が痒くて仕方がなく、なんのアレルギーだろうか???と不安だったが。
後から分かった!
肺の手術って、横向きでするだって。
意識のない人間を横向きにするのに、テープで手術台にガッチリ止めるらしい。
これ、テープ負けか!!
たしかにそんな痒さだ。
ついでに、左腕がずっとしびれてて、しかも時々痙攣して、麻酔の副作用か・・と怯えたが。
肺の手術って、腕をずっとあげた態勢で手術するんだそうな。
つまりこれ、筋肉痛!!もしくは筋違い。
麻酔が完全に切れるまでの間、痒みと腕の痛みに悩まされた。
つづく。